今月のオープニングは二日、ということで間違えていつものように一日に来てしまった人が多かったとかで、集まりはいつもよりまばら。ペーソスのミニライブもなし。しかし、天才アラーキーはいつものように元気いっぱいで来客の女性(モテ゛ルさん)と歓談し、出版社の担当と打ち合わせし、ファンのサインに応え、笑い声が絶えなかった。興味深かったのは、ある出版担当者との出版予定の写真集の写真の並びついて違和感ありとのことで結構時間をかけてあれこれやり合っていたところ。「天才」の中での撮影の流れの記憶とこれは違うというような点のやりとりだったと思う。結局しっくりくる並びをみつけて合意できていたようだが、感性で譲れないものをみつけたとき、それを放置できないという繊細かつ強い意志を主張する姿で、側で見ていて感じ入った。このシリーズの個展の全部の回に立ち合ってきたわけではないが、62回に及ぶ中で初めて目にする「天才」の一面だった。やっぱ、凄い人だ。
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