六本木交差点を東京タワーの方へ歩いて、との指示でお店へ向かった。傘をさすかささないか微妙な雨がふっていた。お店の下で待ち合わせ、エレベータから現れたのはまさかのマニッシュな桃花ちゃんであった。インパクトは「どんなかっこしてもかわいいな」だったが、今回は見たことないコスチュームで新鮮だった。
『エスコート』という役だったのでまずは席についてもお店の接客担当のコから。ちょっと席に来てくれてまた別の接客担当が来て乾杯。二人とも、会話の物腰レベルの高さに感心した。席についてしなやかに客(つまり俺)にシンクロするのが心地よい。既に新宿で飲んでいたので低く出来上がっている自分もその流れに素直に、そして即座に載る。どうってことないウィスキーが妙に美味い。
桃花ちゃんが席に来てからの話はとてもナイショだが三ヶ月ぶりの対面でなんだか "聞かされ&話し" の量は半端なかったと思う。自分のない器量を振り絞って対応したつもりだったが、どっちみち酔っ払いなのであほ全開だったと思う。
一人相撲かもしれないが、自分が自分に試される。エレベータで一階まで見送られ、またそんなことを思った。雨の振りは相変わらず微妙だった。
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