JCBホールにて。
第二位の発表で、「チームAの」とアナウンスされた瞬間驚いた。結果は、なんと前回1位の前田敦子と2位の大島優子が逆転した。それどころか、AKB48発足からずっとグループの顔だったあっちゃんが投票でNo.2と評価されてしまった瞬間だった。
あっちゃんのスピーチは、重かった。中には、「ほっとした部分もある」みたいな正直な言葉もあったが、頷ける。強烈に自分が一番でない事を悔しがるまゆゆのようなコとは対極にあるような本来ほわっとしたコがNo.1を背負ってきたのだから。気が抜けて、そのまま普通のコに戻ってしまうかもしれない危うさを感じつつ、でも自分もなんだかほっとした。
新たにNo.1となったコリスのスピーチは喜びと怖れに満ちていたが、言葉の切れはさすがで「去年は私の背中を推してくださいでしたが、一位になった以上もうそれは言えません。私についてきてください」といったくだりは早くも自覚と決意に溢れていた。今更ながら、このコは凄いと思った。
今回、一番観ていて震えたのが、11位の松井玲奈でした。震撼したと言っちゃっていいほど衝撃を受けたスピーチだったのに「もやしっ子の自分を…」くらいのフレーズしか思い出せないのはなんだろうか。しかたないので、言語上の事は記録したDVDが出たらそこで確認するとして、ここに書ける事は言葉にならないあの表情の深さを見た衝撃といったらないということ。感謝、喜び、悔しさ、第一回選抜総選挙からこの一年頑張ってきた思い出と思い、それらが強烈に混じり合って何にも遠慮なく表出する激しさに圧倒された。それから、その後の順位の発表の度、11位の席に座る彼女をどうしても双眼鏡で確認しないではいられなかった。椅子に浅く腰かけて背を真っ直ぐに、腕を組んでいるようでもあり、寒そうに自分自身を両腕で抱くようでもある仕草で、相変わらずの深い表情で自分より上位のコのスピーチに耳を凝らし、最後には静かに拍手していた。ステージやテレビで見たことのないあの凄絶な美しさを、現場で収録していたメディア連中は記録できただろうか。
推し的には3人を記しておく。
まず、松原夏海ちゃんの39位入選はメデタイ。去年と同じ感じでの自然体が微笑ましかったりする。
6位の高橋みなみちゃんはひょっとしたらもっと下がるかもと心配していたのでこれもメデタイ。いつか一人の歌手となりたいと鋼の様に揺るぎない気持ちを語る表情が美しかった。
選外だった小林香奈ちゃんは自席でずっと背筋を伸ばして耐えるような表情でステージを見つめていた。今回は選外だったけど、いつか絶対スポットライトを浴びるコだと思えた。
まだまだ書いておきたいことはあるけど、このへんにしておこう。今年も良いものを見せてもらいました。AKB48,SKE48の皆様、ありがとう。
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