初日を観た。
チケットをFC枠購入してから公式サイトに掲載されていたSTORYを読んで後悔し、この日またシアターGロッソ入り口でパンフを買い、開演まで席でそこに掲載されているSTORYを読んでいたら、何も変わりはなく、もう帰りたくなったのであった(前にもあったこのパターン)。
そして開演。始まって10分我慢したがもう限界だと思った。しかし、席から通路まで左右はびっしり人が座っていた。なんたることだ。気が遠くなる60分が過ぎた頃(我ながら良く耐えた)、なんだか劇は半端にまとまり(えっ! まさかこれで終わり? )、真っ暗になった。なんと15分間の休憩だという。劇の成り行きはともかく、ほっとした。客席は席を離れる人だらけでこれにまぎれて帰ろうかと。でも、自分の列の左右は誰も席を立たない。なんなんだ。尻に根が生えているのかよ。しかたなく自分も座り続けた(なんでこんなすなおなのか)。
長い休憩が終わり、そしてまた歌劇とやらが始まってしまった。発狂しそうだった('o,)/。正気を保つため、ステージに何か楽しめるところはないか必死に探し始めている自分がいた。
冗談半分はともかく、初日の宮澤佐江、柏木由紀組ではヒロイン柏木に驚愕した。歌、こんな達者だったっけ? 声は良く通るし、音程はがっしり安定しているし、場面に合った表現ができているし。劇中、AKB48のユニット曲をこの二人は否応なしにソロで歌う場面目白押しなのだが、柏木の歌はどれもこれも聴かせる魅力に溢れていた。さえぽの歌が音程ブレまくりで聴いているのが辛かったのと雲泥の違い。さえぽはここは感情を乗せなければ! という場面ほど音程がおかしくなっていた。自分と役の距離がつかめていないのか。それに比べてゆきりんの「冷静に丁寧に正確に」な感情の出し方、唄い方のセンスの良さは鮮やかだった。
ただ、さえぽも只者にあらず。ラスト、クライマックスで二人が密に絡むところで、ゆきりんの出来に感染したのか、Kの負けん気に火がついたのか、よくわからないが神懸りにセリフ、歌、動きと落ち着きを取り戻して深い世界を見せる。この感覚で次から頑張れるなら期待できる。(さえぽなら大丈夫)
明日は、そもそもこの歌劇を広井王子(構成・台本・演出)が触発されたという秋元才加、それと高橋みなみ組を観る。ゆきりんの位置にあのたかみなであって、今日の出来を観たか聞いたかしたなら当然それ以上の高みが見られるのではないか、とか期待してしまう。
戻るようだけど、この歌劇のスジはそれでもツライ。AKB48の曲を駄洒落のように繋ぐ造りもツライ。脇のメンバーによるなさけない生歌もツライ。ただメンバーの良いところを見る(見ようとする)者だけが観ていられるモノと思う。
パンフのインタビュー読んでいると広井という人は制服でやる発想にはしゃいでいる割には月蝕歌劇団とかSkiとか知らないのか無視しているのか触れない。かと思うとSDKまで遡ったりするが、継接ぎパッチワークな作風するにしては狭いというか浅いというか期待させるものがない人だ。
脇役では佐藤夏希の説明的役回りとしてのカツゼツの良さは光っていた。言葉がよく頭に入ってくる。
ゆきりんはここからいろいろオファーが入ったりして大ブレークしてもおかしくない感じ。
客席は後ろ1/4は空いていたみたい。自分は残りのチケットのある明日をとにかく観て、それから後は当日券を買って通うかもしれないが、まだわからない。今のところツライわりにはチケットが高額に感じるから。
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