宮本理英ちゃんが出演するというので中野ザ・ポケットへ昨日14時からの回を観に行く。
葬儀屋の男の娘役で今回は地味な役どころだった。今年は沢山お芝居をこなしているのでこう時もあるだろう。
お話は、アダルトチルドレンの苦悩と罪、それらを自覚して最期に許しを得るまで、というところか。子供の頃、親にかまってもらえず、親に気遣いしていいコを演じていた男が長じて結婚し、父親として子供に接する事になるが不器用で気持ちを伝える術もなく怒鳴る、しかる、怒るばかりの口うるさいだけの親となった結果、ある日先祖代々伝えられてきた赤い数珠が三つなくなった事で妻を責めるという事件を切っ掛けに遂に家庭は破綻。妻にも子ども達にも見放されて別居。やがて妻は死ぬ。男は寂しさからチャイルドと称される国民が全員常に身に着けているIDカードを失効した子供を買う。しかし、家へ連れ帰って生活を始めてみれば昔のことの繰り返しでチャイルドとの関係はうまくいかない。再びチャイルドを売る店を訪れて相談したところ更に二人を兄弟として買う事を勧められる。さすがに面倒見切れないとか金銭的に難しいとか理由を挙げると店長は七日間お試しで貸すからそれから購入するなりやめるなり決めたらどうかと言う。男はそれにしたがう。そうして家へ連れ帰ると、店でチャイルド達に憑いていた「ハンド」なる存在までやってくる。ハンドは男にも見えて対話することで次第に自分の欠陥を自覚していく。やさしい心を得た男は、買ったチャイルド一人と借りたチャイルド二人にもう一度IDカードを得て社会に復帰してはどうかと持ちかける。チャイルド達もまた親とうまく行かずIDカードを捨てて家を出た者達だった。カードを再び得るためには親との話し合いと手続きがいる。それを理由に拒むチャイルド達を説得して本当の家に帰す。そして男は葬儀屋を辞め、再びチャイルドを買った店を訪れる。本当の親の元へ返したチャイルド達が店に戻っていない事を確認し安堵した男は、今度は自らが自分の子供の頃をやり直すために親を求めてIDカードをその場で失効させチャイルドという売り物になる。そして・・・
ロビータイムで理英ちゃんには「奇妙な話ですね」とだけ感想を言った。しかし、今なんでアダチルをネタにこういう芝居を作るのか、作・演出の永元絵里子さんに訊いてみたい気がした。
なにはともあれ、宮本理英ちゃんは今回も美しかった。それがすべてだ(^^;
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